「小浜紋付祭り」地域向け動画制作
取組名称:
「小浜紋付祭り2018」地域内向け動画制作プロジェクト
取組期間:
2018年
9月 企画検討
10月 撮影
11月-12月 編集
2019年1月 納品
取組対象地域:
福島県二本松市
取組の対象としたお祭り:
小浜紋付祭り
(市内小浜地区の氏神様である塩松神社の例大祭です)
取組のストーリー:
小浜紋付祭りは、福島県二本松市の小浜地区にて10月、体育の日を挟んだ三連休に毎年行われる、200年以上の歴史を持つお祭りです。
御神輿が出されることはもちろん、小浜字反町、鳥居町、藤町、新町の4町が引回す太鼓台のほか、特徴的なのは、2日目の本祭に各町の若連(お祭り運営を担う、39歳までの男子による団体)が紋付羽織袴の正装で練り歩く光景です。
この伝統が「紋付祭」の由来にもなっており、独特の迫力があるお祭りです。
マツリズムは、2016年に代表大原がお邪魔したところから、お祭りへの関わりを開始しました。
2017年からは、小浜紋付祭りを担う町の1つ、「新町」の皆様と協働で、首都圏の若者にお祭りを体験してもらう参加ツーリズムを実施し、関係を深めてきました。
関わり始めて3年目となる2018年。
新町若連から10名以上の方々が、マツリズムの主催イベント「祭サミット2018」にご参加いただくことができました。
イベント中、新町若連の方より、次のようなご相談をいただきました。
「(サミットに参加していた)他のお祭りの動画を観たが、非常に魅力的。自分らのお祭りでも、あんな動画を作成してみたい。」
マツリズムでは、お祭りの魅力発信ツールとしての動画の可能性を認識しており、実際に大東七夕祭り(島根県雲南市)、高木神社例大祭(東京都墨田区)における動画製作経験もあったことから、今回の相談にも応じ、地域の方々との協働による動画作成に取り組むことにしました。
撮影に先立って打ち合わせを実施し、担い手さんのご意向を細かく伺いました。
そこで、今回作成する動画コンセプトを、以下のように絞り込みました。
課題:担い手さんが必死に取り組んでいるお祭りの活動について、なかなか家族や職場に理解されないこと
動画のテーマ:紋付祭りがどんなもので、担い手がいかに誇りをもって取り組んでいるのかを、地域外へのPRだけでなく、主に地域の中に伝えること
また、コンセプトに沿った動画の基本ストーリーを検討し、それに基づく撮影場所やタイミングの候補整理などをしておくことで、お祭り当日に円滑な素材収集が可能になるよう配慮しました。
お祭り当日は、お祭りの衣装を着用したカメラマンが3日間張り付きました。
外部のカメラマンに法被を着せたのではなく、お神酒から打ち上げまで、お祭りのほとんどのプロセスを担い手の方々と共有したお祭りの一員が、カメラマンでもあるという状態にして、物理的にも精神的にも近い距離から撮影することができました。
完成した動画はこちら
作成した動画は、データ及びDVDとして新町若連に納品しました。
新町若連では、上映会が開催されたようです。
担い手のみなさまにはとても感動いただくことができ、次の年には「4つの町それぞれで動画を撮ってほしい」という依頼をいただくほどでした。(※実際には、2019年は台風の影響でお祭り催行が中止)
また、マツリズムでもお祭りのPRのため、Youtubeのマツリズムチャンネルにアップロードし、SNSを活用するなどして拡散を図っています。
なお、この取組みの実現のため、二本松市所管の補助事業「平成30年度 市民との協働による地域づくり支援事業」を活用ししており、担い手さん側はほぼ金銭的な負担がない形で実施することができました。
取組の構造:
(マツリズムの役割)
新町若連より業務発注を受け、地域内向け広報動画の製作と、Youtubeによる発信やSNSによる拡散を実施しました。
動画作成においては、事前打ち合わせから動画の企画・撮影・編集と、総合的なディレクションを実施しました。
また、担い手側の資金調達として、市補助事業の活用に必要な書類作成も支援しました。
※なお、動画作成の取組みと並行して、首都圏の若者を3日間のお祭りに参加させる体験ツーリズムも実施しています。
(担い手団体「新町若連」の役割)
動画制作をマツリズムに対して発注。
製作にあたっては事前打ち合わせや当日の撮影協力など、全面的な協力体制を構築いただきました。